tdi初となる
自社AIシステムを開発、
お客様のビジネス支援に向けて
進化させよ
プロジェクト概要
建設企業が行う基礎工事の工法選定と見積り金額を算出する、AIシステムの開発・運用に向けたプロジェクトがスタートした。目的は、時間と労力の削減および精度の向上。これにより、顧客への提案のスピードが飛躍的にアップする。また本プロジェクトはtdiにとって初となる、自社によるAIシステムの開発だった。
tdi初となる
自社AIシステムを開発、
お客様のビジネス支援に向けて
進化させよ
建設企業が行う基礎工事の工法選定と見積り金額を算出する、AIシステムの開発・運用に向けたプロジェクトがスタートした。目的は、時間と労力の削減および精度の向上。これにより、顧客への提案のスピードが飛躍的にアップする。また本プロジェクトはtdiにとって初となる、自社によるAIシステムの開発だった。
「自分の興味がある分野に携われる」
独自のAIシステム開発に興味を持っていた山岸は、以前から上司に自分の希望を伝えていた。そして、tdi初となるAI基礎工法判定システムの開発が進み、その後を引き継ぐ運用チームのプロジェクトマネージャーとして参画するよう声が掛かったのだ。
チームメンバーは、山岸を含めて3名。一人はクラウド(AWS:Amazon Web Services)に保管されているAIのチューニング作業を担当し、もう一人は技術的なアドバイザー的なポジションでメンバーをサポート。山岸の担当は、チームの統括とAIシステムの管理業務だ。
管理業務の主な内容は3つ。ひとつは、システムが問題なく動いているかを確認する定期チェック。ふたつ目は、年に1回AIに新しい情報を学習させて精度を挙げるチューニングのマネジメント。そしてもうひとつが、3カ月おきに開かれるお客様との定例会で、現状報告とシステムの効果をさらに向上させるための提案を行うことである。
「まさか、いきなりトラブルが発生するとは・・・・」
山岸が忘れられない出来事として挙げるのが、お客様が全社でAIシステムを運用開始した直後に発生したトラブルだ。何らかの理由で、ソフトウェア同士が情報をやりとりする際に使用されるAPI (Application Programming Interface)に接続できなくなったのだ。
山岸はすぐに原因究明の調査に取り掛かり、お客様に状況報告と対策についての説明をした。調査には開発チームも加わり、ソースコードの動きをひとつひとつ追って確認した。時間との戦いではあったが、焦れば逆に時間がかかってしまうことになる。山岸はリーダーとして、メンバーに対して確実にチェックするように指示を出した。
こうした懸命の取り組みによって原因は明らかとなり、大きな問題に発展することなく解決できた。
「厳しい状況を乗り越えられたのは、プロジェクト全体のチームワークとお客様の理解のおかげです」
波乱の幕開けではあったが、この予期せぬ出来事がチームの一体感をさらに強くした。
現在、運用開始から約2年が経つ。計画通りAIの精度は開始当初に比べて向上しており、お客様にも活用していただいている。
日々の運用管理で山岸が大切にしているのがコミュニケーションだ。先に述べた通り、お客様と定例会を開いている他、メンバーとはチャットを活用して不明点などがあればすぐに確認するようにしている。
「いろいろな意見や情報を交換しながら課題や要望について話し合うことで、次の一手が見えてくるんです」
彼らの地道な取り組みによって、提案したプランがカタチになろうとしている。お客様からヒアリングした内容をもとに、AIのチューニングに加え、さらなるシステムの向上を目指した取り組みがスタートする予定だ。
「自分にとっても会社にとっても、ひとつひとつの作業が新しい試みで試行錯誤の繰り返しですが、確実に前進している手応えはあります」
学習し進化しつづけるAI。それは開発や運営に携わるメンバーにも同じことがいえる。