イートインコーナーから店舗への送客・創客方法

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注目される店舗のイートインコーナー

昨今スーパーマーケットやコンビニエンスストアを中心に、イートインコーナーを設置する動きが出ています。野村総合研究所の調査では、“関東エリア在住の消費者(18-69歳、N=2,577)に対し、コンビニのイートインコーナーの利用頻度を聞いてみたところ、1週間に1回以上利用する人の割合は30%前後”という結果が出ています。(『コンビニイートインは文字通り「食事の場」に!?』野村総合研究所)

ホットペッパーグルメ外食総研は、人口減少や女性の社会進出を起因とする個人の役割の増加、そして働き方改革による余剰時間の活用から、「ピット飲食」(=ひとりが多様な役割を果たす合間に、ひとりまたは少人数で頭の切り替えや、つかの間自分らしい時間を持つ目的の飲食)が2018年のトレンドになると予測しています。そして、ピット飲食のシチュエーションの1つにイートインコーナーを取り上げています。(『2018年の新飲食トレンド「ピット飲食」』ホットペッパーグルメ外食総研)

このように「イートインコーナーで食事をする」という文化が浸透する中、トレンドから遅れないために、各スーパーマーケットやコンビニエンスストアでは、イートインコーナーの設置を検討されていることでしょう。一方、「実際に設置したけれど、それが店舗自体にどのような相乗効果を出しているのかがわからない」という声があるのも事実です。

イートインコーナーから店舗にユーザーを誘導する

相乗効果を生み出す仕組みの1つとして、デジタルサイネージをイートインコーナーに設置し、店舗への送客・創客に繋げる方法があります。

デジタルサイネージを活用すれば、チラシに掲載した特売情報や、キャンペーンの開催情報をコンテンツとして放映し、イートイン利用が目的のユーザーに、店舗に興味を持ってもらえます。

また、出来たてのお惣菜が店頭に並ぶ時間の情報をコンテンツにしてもよいでしょう。ちなみに当社調べでは、お惣菜コーナー定番のボリューム商材(コロッケ、天ぷら、フライ、ポテトサラダなど)が、デジタルサイネージを利用した販促活動で効果を出しています。やはり、視覚的に食欲を誘うものを写真や動画で流すと、購買意欲は増すようです。また、スナック系商材や少し豪華な感じがする商材(うなぎ、じっくり煮込んだ〇〇など)、季節感がある商材も、効果が高いと考えられています。

デジタルサイネージは大きな画面を1カ所に設置しても効果は得られますが、11インチ程度の小さなディスプレイをイートインコーナーの各テーブルに設置すれば、よりユーザーへ情報を届けやすくなるかもしれません。ディスプレイがユーザーに物理的に近ければ、デジタルサイネージに特定の情報を入力したユーザーにだけクーポン発券を行う、というようなインタラクティブなイベントも企画できます。

ユーザーを店舗とイートインで循環させる

今までのイートインコーナーは、店舗で購入したものをその場で食べてもらう「(ちょうどよい、心地よい)場の提供」であり、ユーザーの流れは店舗からイートインへの一方通行でした。ただし、昨今はそれに加え、イートインから店舗へユーザーを誘導し循環する仕組みをつくり、店舗の収益をアップさせる取り組みが注目されています。スーパーマーケットとレストランが一体化した「グローサラント」型店舗という新業態も、その循環をつくるアイデアの1つです。この新しい循環をつくりだす装置として、デジタルサイネージは可能性を秘めていると言えるでしょう。

tdiでは、デジタルサイネージをクラウドで管理する「DAiS Signage」を提供しており、全国約1000台のサイネージ端末の管理に貢献しています。(2018年3月現在)
デジタルサイネージに関してのお困りごとがありましたら、こちらのWebフォームより、お気軽にお問合せください。

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執筆者プロフィール

Yaso Masayo
Yaso Masayotdi 経営企画室
経営分析、新規ビジネス、Webプロモーションなど担当。「市場へのアンテナを高くする」という名目で、日夜ネットサーフィンで情報収集。
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