技術者から見た、デジタルサイネージ導入チェックポイント

Pocket

デジタルサイネージ導入には技術知識が必要

前回の記事で、デジタルサイネージ導入に失敗するポイントをお伝えしました。

 

これにもとづいて完璧な企画書を作っても、実際にデジタルサイネージを現場に導入する段階で、専門知識が必要な技術的問題から、トラブルが発生する可能性があります。

tdiは、デジタルサイネージの稼働監視やコンテンツ配信を管理をするクラウドサービス「DAiS Signage」を提供しています。

 

そして、さまざまな業種業界の企業にデジタルサイネージの導入をご支援していく中で、その技術的問題を解決してきました。この経験から、クラウド型のデジタルサイネージ管理システムを導入する時のチェックポイントを、技術者視点でお話したいと思います。

1.どんな組み合わせでデジタルサイネージ機器を使う?

クラウド型のデジタルサイネージ管理システムを導入するなら、ハードウェア機器には、「ディスプレイとSTB」か「タブレット」、どちらかを選択する場合が多いでしょう。

※STB:セットトップボックス(Set Top Box)。一般的にテレビ放送の受信がメインの専用小型装置だが、ネットワーク接続が可能であるため、デジタルサイネージ用では静止画や動画などのコンテンツ放映機能に特化させて使用する。必要な機能に限定する分、パソコンと比べてコストを抑えることができる。

「ディスプレイとSTB」のメリットは、設置先のスペースに合わせて、ディスプレイの大きさを柔軟に変えられることです。専用ディスプレイを用意しなくても、すでに所有しているTVやモニターなどの資産を活用できます。デメリットは、ディスプレイとSTB、それぞれに電源が必要なことです。また、STBが稼働していても、ディスプレイの電源をOFFにされると、「稼働確認はできるのに肝心のコンテンツが放映されていない」という状況になります。

一方、「タブレット」のメリットは、ディスプレイ一体型なので機材の搬送が容易で、かつ小型で場所をとらないので商品棚などの狭いところにも設置しやすいことです。デメリットは、画面の大きさが7~10数インチ程度に限定されることと、小型ゆえ設置場所によっては気づかれにくいことです。

状況に合わせて機器を選択しましょう。

2.デジタルサイネージで配信したいコンテンツは何?

デジタルサイネージで配信したいコンテンツは、主に「静止画」「動画」になるかと思いますが、それぞれ利用する前に、ファイル形式を必ずチェックしましょう。デジタルサイネージ管理システムによっては、取り扱っていないファイル形式があります。静止画の場合は、ほとんどがJPEGやPNGなど、一般的に使われている形式が多いかと思います。ただし、動画は様々なコーデック(圧縮方法)があるため、形式を変更しないと使えないことに、後で気づくことがあります。

また、ファイルの解像度にも注意が必要です。例えば、Full HD ディスプレイに、VGAやQVGAのような小さい解像度のコンテンツを放映すると、画質が荒れてしまい見にくくなります。表示機器に合わせたコンテンツを用意するとよいでしょう。

3.コンテンツのデータ量はどれくらい?

クラウド型のデジタルサイネージ管理システムでは、アップロード可能なコンテンツのデータ量が制限されている場合があります。後々、容量不足に陥る前に、事前にコンテンツのデータ量の目安をつけておきましょう。特に動画で高精細さを求めた結果、ビットレートやフレームレートを必要以上に上げ過ぎて、ファイルサイズが大きくなりすぎることがあります。表示する端末で表現できないほどの画質にする必要はありません。適切な画質に抑え、データ量でエラーが発生しないようにしましょう。

技術者から見た、デジタルサイネージ導入チェックポイント

他にも気を付けていただきたいポイントはあるのですが、すべてのポイントの詳細をここでお伝えするのは難しいので、PDF資料にまとめました。ご興味ある方は、こちらからどうぞダウンロードください!

 

【目次】

機器編
1. どんな組み合わせでデジタルサイネージ機器を使う?

コンテンツ編
2. 配信したいコンテンツは何?
3. コンテンツのデータ量はどれくらい?

ネットワーク編
4. 帯域はどれくらい必要?
5. ネットワークを新規にするか、既存を使うか
6. LANは無線?有線?

障害・監視編
7. トラブルが発生した時にどこまで対応できる?

他システム連携編
8. 他の既存システムと連携する必要はある?

終わりに

お問い合わせ先

執筆者プロフィール

Yaso Masayo
Yaso Masayotdi 経営企画室
経営分析、新規ビジネス、Webプロモーションなど担当。「市場へのアンテナを高くする」という名目で、日夜ネットサーフィンで情報収集。
Pocket

関連記事