はじめまして。情報技術開発株式会社 ソリューション企画・営業部の小淵栄子と申します。
SDGsが提唱されて以来、社会や産業はその目標に応じて変化しています。これらの変化は事業の持続的成長を促進する原動力となり、人類の新たな気づきと進化を象徴していると感じております。SDGsの目標は、各国や企業、個人の事情により対応は異なりますが、気候変動や環境破壊、社会課題は深刻化し、2030年、2050年に向けたSDGsの道標は変わらずわたくしたちの行動の指針となっています。
タイトルに記したサステイナビリティ・トランスフォーメーション(SX)とは、企業が経営と社会持続性を両立しながら、自社の価値を作り上げる取り組みのことです。当社もSDGsに沿った活動を展開し、自社の在り方やお客様支援について考えを深めています。
1.国連におけるSDGsの成立とその意義
SDGs(持続可能な開発目標)は、2015年に国連で採択された、地球規模の課題解決を目指す重要な取り組みです。地球温暖化や社会的不平等といった現代の重大課題に対し、17の目標と169の具体的なターゲットを設定し、全ての国や経済界、教育界が協力して「誰一人取り残さない」持続可能な社会の実現を目指しています。日本では「Society 5.0」という未来社会の構想が描かれ、フィジカル空間とサイバー空間を高度に統合し、AIやIoTを活用することで、産業や社会の課題に包括的に対応する社会モデルを提唱しています。SDGsはこの「Society 5.0」の基盤であり、DX(デジタルトランスフォーメーション)を通じて持続可能な未来を創造する要素となっています。

SDGsの達成には、国際機関だけでなく、企業や個人レベルでの具体的な行動が求められています。そのため、SDGsは社会全体で共有すべき目標であると同時に、各企業が競争力を強化しつつ、社会的な信頼を高めるための道筋を示しています。

2.人々にSDGsを得心させる方法
SDGsを人々や企業に理解させ、行動につなげるためには、単なる理念の共有にとどまらず、その本質や意義を深く認識させるアプローチが必要です。特に有効な手法として挙げられるのが「ゴールデンサークル理論」です。
ゴールデンサークル理論とは
この理論は、サイモン・シネック氏が提唱した「Why(なぜ)→How(どうやって)→What(何を)」の順番で価値を伝える手法です。「Why」から始めることで、感情に訴えかけ、行動を促す力が強まります。多くの企業では「What(何を)」や「How(どうやって)」の説明に重点を置きがちですが、「Why(なぜ)」を最初に語ることで、商品やサービスの持つ本来の価値や意義が伝わりやすくなります。
Appleの成功事例
Apple社はこの理論を実践し、商品の価値を単なるスペックではなく、信念や意義として訴求しました。その結果、顧客に深い共感を生み、熱狂的な支持を獲得しています。この手法はSDGsの推進にも応用可能で、単なる目標の説明ではなく、「なぜこの目標が必要か」を共有することで、企業や個人の行動変革を促すことができます。

ここまで、SDGsの意義と人々への得心方法について記述しました。後編では、SDGsが企業活動にもたらす価値と導入方法についてご紹介いたします。
参考文献
「GX実現に向けた基本方針」が閣議決定されました (METI/経済産業省)
GX実現に向けた基本方針 ~今後10年を見据えたロードマップ~(経済産業省)
サステナビリティ | 情報技術開発株式会社
事例・資料集 | 情報技術開発株式会社
SDGsが企業にとってなぜ必要か(国連グローバル・コンパクト)
SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは? 17の目標ごとの説明、事実と数字 | 国連広報センター
Society 5.0 – 科学技術政策 – 内閣府
Home | 経団連 | KeidanrenSDGs
デジタル社会の実現に向けた重点計画|デジタル庁
Society 5.0 資料(内閣府)
執筆者プロフィール
- tdi ソリューション企画・営業部
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大手電機・精密企業、健康・化粧品企業等を経て、当社に入社。これまで、実生活、仕事はSDGsの概念を心の芯にすえて自分の行動指針として来ました。数々の中小企業様のSDGs化支援を通じてその概念が重要であると感じております。また、SDGs保有資格を活かし、当社tdiグループのサステナビリティ活動に取り組んでいます。
・2020年 一般社団法人Beyond SDGs JAPAN SDGsビジネスマスター認定講師資格 取得
・2021年 一般社団法人Beyond SDGs JAPAN SDGsビジネスアイディア創出コンサルタント認定資格 取得
・2022年 一般社団法人Beyond SDGs JAPAN SDGs経営導入支援パートナー認定資格 取得